新潮日本文学アルバム

泉鏡花  新潮日本文学アルバム〈22〉泉鏡花 新潮日本文学アルバム〈22〉
(1985/10)
不明

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大学のレポート課題が泉鏡花だったので読みました。
もしその課題がなかったら、一生触れていない御人かも…(笑)。すみません。
彼の人となりを知る上でかなり参考になりました。
大きな流れを見るにも非常に見やすくわかりやすかったです。

***

鏡花は目に見えない存在(神、仏、化け物、亡き母)を美しいものとし、
それを信仰の対象にまで押し上げました。
それらお化けは決して非現実のものではなく、確かにこの世に存在して、
ときに自分をあの世へさしまねくものとして存在しているのでした。

昭和に差し迫った大正期。
科学・唯物的史観が存立し、自我の発見とともに自然主義が台頭するなかで
幻想と現実という二つの世界で、生と死が同時に存在する
極限の美を追い求めたのが鏡花という人でしょう。
ときに虚構の作品の登場人物を自殺させることによって、
現実での鏡花自身は生き延びます。
死んだ登場人物は鏡花であり、生きている自分もまた鏡花自身であるように
これら「死」と「生」は、決して一線を画すものではないように思います。

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